小田セン。

好きなものは、好きなままでいられるように。

「劇場版プリパラ み~んなでかがやけ! キラリン☆スターライブ!」感想

 

プリパラ内での宇宙、即ち「ぷちゅう」!

そんな広大なぷちゅうを舞台に、プリパラの素晴らしさを広めるべく、プリパラアイドル達が歌って歌って歌いまくる!

 

昨年春の「プリパリ」以来の通算4作目のプリパラ映画。ただし今回は「劇場版」というのがミソ。「映画」として公開された「プリパリ」とは打って変わり、「劇場版」である今作は女児アニメ映画ゆえの短い尺に、11曲分(分岐違いも含めると13曲)ものライブシーンが詰め込まれた、ライブ重視の作品となりました。

 

プリパラ太陽系の星々を巡り、その星々でちょっとした競技を行い勝ったチームがライブをする…というのが話の大まかな流れ。ストーリー性もほぼありません。

代わりに、ギャグというギャグにネタというネタが大量に盛り込まれ、ある意味ではカオス喜劇作品であるプリパラらしい内容となりました。今作も脚本を手がけたふでやす氏のセンスが光ります。

 

各星々で激戦(?)を繰り広げ、ライブに臨むアイドル達。

貝多星海王星ではそらみスマイル、冥王星メェ~王星ではトリコロール、火星ではドレッシングパフェ、天王星ではガァルマゲドン、土星ではノンシュガー、木星ではうっちゃりビッグバンズ、金星ではトライアングルと、プリパラの全アイドルチームがライブするという実にオールスターな展開を見せてくれます。

 

そしてその後にやってくれたのは、まさかのそふぃソロ新曲「Red Flash Revolution」。

毎度劇場でコラボデザインの梅干し「幻の梅レッドフラッシュ」を発売している岡畑農園とのタイアップパートなのですが、マスコットである梅岡さん(CV:山口勝平)がぞろぞろ登場したり、今回は遂にそのものズバリの「レッドフラッシュコーデ」が登場したりと、そりゃあ本編の最初の方にでかでかとクレジットされるわな…と言わんばかりの力の入れ様に、ただただ驚きました。そふぃソロが出る事は先行カットで明かされていましたが、まさかここまでとは…

ちなみに今回劇場で発売された「幻の梅レッドフラッシュVer3」はこれまでとは違いレッドフラッシュコーデのミニプリチケが封入されているからか、公開日に多くの劇場で完売、一時販売中止となり休日返上で増産した上で購入数に制限を付けて再販という、梅干し業界前代未聞の事態にまでなりました。梅干しって普通はそんなバカ売れするような商品じゃないよね…(

 

 プラックポールに吸い込まれ、次元の歪みによって生じた「プリパラレルワールド」の世界…というのが今作の週替わり分岐パート。

 1週目・らぁらのコースでは、プリパラデビューしたらぁらが愛媛なおと出会う、シン・第1話の世界。

第1話のみれぃのポジションが丸々なおにとって代わっている世界線で、本来は以前から親友の関係であるはずが、この世界ではこれが初対面。逆に言うとそこ以外は第1話と全く変わっていないのがミソでしょうか。ここで歌うのは勿論「Make it!」。71話でちょっとだけCGモデルが登場したなおでしたが、今回遂にパラレルとはいえライブに立つ事になりました。南條さんはプリパラでは意外にもこれが初のボーカルですね。

2週目・ひびきのコースは、海賊団トリコロールがぷちゅうの大海原を駆けるモーレツに非ずセレブリティな宇宙海賊の世界。

このパートの真骨頂はライブシーンにあり。満を持しての新曲「Neo Dimension Go!!」はよりミュージカル性を際立たせる壮大なものとなり、CGを手がける乙部さん曰く「遊ばせていただいた」の言葉通り、海賊船をステージにダイナミックなカメラワークと演出、そしてこれまた華麗にかつ大胆なメイキングドラマとフィナーレは、最初から最後まで「ド派手に行くぜ!」と言わんばかりの圧巻なものとなりました。これぞトリコロールだ!と自信を持って言えますね。

3週目、みれぃのコースはなんと次元の歪みによって、委員長みれぃ、検事みれぃ、弁護士みれぃの3人に分裂してしまったひとり逆転裁判の世界。

「TRIal HEART ~恋の違反チケット~」に乗せて開廷されし恋の裁判。満をを持して登場した委員長みれぃ・検事みれぃ・弁護士みれぃの3DCGは、ぷりぷりうるさいいつものポップアイドルみれぃとはまた違った魅力を引き立てます。私服の筈なのになんかエロいよ委員長!

…こうして見ると、今作の分岐ルートは言わば、これまでプリパラを愛してくれた人々に贈るファンサービスなパートだったと感じます。待望のらぁなおライブ、トリコロールの真骨頂、そしてトリプルみれぃ。特に最終週はとてつもない代物をぶちこむ傾向があったので、みれぃコースはどうなるか…と思っていましたが、いやはや、色々な意味で大サービスな内容でした。本編がだいぶ集大成な展開にさしかかってますが、劇場版も集大成でしたね。

 

そして最後は飛び込みで跳ねた海水で太陽がヤバイという「ふでやすなら仕方ない」事態を打破すべく、そらみ、ドレシ、ガァルマゲ、ノンシュガ、そしてファルルとふわりの総勢14人のライブでクライマックス。

「ぷりぱら☆ララン」は観客みんなで踊るのを想定した、つまり応援上映に適した振付や演出となっており(コーデチェンジ中に応援上映の際のアナウンスも入る)、なかなか楽しい一曲となっています。ただまぁ通常上映だと物足りない感はあったので、この辺は一長一短でしょうか。

 

これまでになく「楽しい」映画となった今作。劇中仕込まれたネタというネタは数えたらキリがありません…w

・最初のナレーションの為だけに玄田さん

・キュピコン以外も喋れるななみ

・みれい贔屓の航行AI、HAL-KI(パプリカ学園から管制の雨宮)

・ちゃん子リンスしてくれるシャンプー(開眼)

・ヤギキング安藤

・安藤の好感度が高い人が勝利。よって勝者はひびき(即決)

・「卑怯院!」「紫京院だ!」

・ ♪これが真実、無実

・唐突にネイティブになるウェスト姉弟

・またしても痩せるどころか干からびたちゃん子

・「あまりやりたくない」と言ってたキャラクターのデブ化。とうとう全員に…

・天ぷらより肉派

・ガァルマゲドンは今年もキレッキレな新規作画でのマイクパフォーマンス

・寝るな!→眠いの~→そうか…じゃぁ我も(

・いつの間にか各々独立した行動が出来るまでに進化していたトライアングル

・唐突に裏ビジュ仕様の服になってるらぁら

・そふぃもソロライブの前に裏ビジュ仕様。裏とはいったい(

・知らない梅岡さん

・必殺技:レッドフラッシュ(かめはめ波)

・語尾は「なお」

・船長だから「せんちゃん」 

・遂に公式で尻に敷かれてる事に言及されてしまった(

・「南みれぃ」「南みれぃ」「南みれぃ」

オーロラライジング勝訴

・胸のバラ(テープ貼り付け)

・スタイリッシュタフな肉体美

・世にも珍しいひびきの「かしこま!」

 

そして最後は恒例の次期シリーズチラ見せ。魔法少女らぁら、キャラがまだ定まってなかったあろま、激しく自演乙なのんと、ここでもネタに尽きないこのラストですが、今回はというと…

覚悟をキメてライダースーツのファスナーを下ろすレオナ。男を見せたレオナの先にあったのは、男子版プリパラ「ダンプリ」の存在。

そして地元にプリパラがオープンするのをずっと待ち焦がれていた、炊飯器(ごはん入り)を持ち歩く新主人公、夢川ゆい。

…タイトルも「アイドルタイムプリパラ」となり、心機一転を図るプリパラの今後に対する一抹の不安も、「見た目かわいいのに炊飯器を持ち歩いている新主人公」という絵面を見せられ、あぁ、やっぱ4年目も間違いなくプリパラだこれ。と思わずにはいられないシメでした。

 

来年度はいったいどんな面白い展開が待っているのだろう?