トモダチの力が、新たなる神話を生む―――――
女神不在によるプリパラの危機。
真の神アイドルとなったそらみスマイルは、この状況を救えるのか。
しかし、一番大切だったのは――――
神アイドルを巡る戦いも、遂にクライマックスです。
ジュリィどころかジャニスまでシステムに呑まれ、女神が不在となった天空のステージは、その制御を失い地上へと落下し始めました。
それに誘発するかのように、各地方のプリパラが突然闇雲に包まれ、更に現実世界のパラ宿にまで暗雲がたちこめる状況に陥ります。
この異変で全世界のプリパラは崩壊の危機に瀕していることが世界中のめが兄ぃから告げられます。修復もままならないとの事。おまけにこんな状況でパラ宿めが兄ぃに責任転嫁…ひびきとユニコンからダメダメ呼ばわりされるのも無理はありません。無能すぎる…(
そうでなくても、度重なる落雷でステージは今にもバランスを崩し今にも崩壊しそうな状況で、このままではプリパラ以前にアイドル達の生命がヤバイ。落雷を防ぐためひびきがどうにかバリアを張る応急処置を施しましたが、破れるのも時間の問題…
このままプリパラもアイドルも終わってしまうのか…不安に包まれるアイドル達。しかしそんな状況下でも諦めない女の子がひとり。 そう、真中らぁらです。
らぁらの名は、いつも「ららら~」と幸せに歌っていられるようにと母からもらった物。だからこそ歌う!プリパラから、沢山の物を貰ったから…!
めが兄ぃも男を見せ、どうにか姿勢制御だけは復旧。プリパラを救うため、そらみスマイルは歌います。歌うのは、女神との決戦で歌った、「I FRIEND YOU!!」から始まる、トモダチへの愛の組曲。
神アイドルの力なら…きっと…しかし、神アイドルの力だけで大丈夫なのだろうかと疑問を持つめが兄ぃ。そして案の定、バリアは破れ、ライブを妨げるかのように落雷が襲い掛かります。しかし…
「止めちゃダメ!」
そうファルルが叫ぶとともに、客席から、ドレッシングパフェが、ノンシュガーが、トリコロールが、ガァルマゲドンが、うっちゃりビッグバンズが、そらみスマイルを応援するかのようにそれぞれの持ち歌で歌いだしたのです。
時には協力し、時には競い合う仲間…すなわちトモダチ。トモダチの力も必要だったのです。
仲間達の歌の声援を受けて、そらみスマイルも再び歌います。私たちはここにいる。トモダチがいる…! 組曲も最終楽章に入り、観客の皆も歌いだします。私たちはトモダチ。私たちはひとつだと! 神アイドルなめんなぁぁぁぁぁぁぁ!
その甲斐あって、システムの雷雲の中から、女神を閉じ込める檻を引きずりだすことに成功します。もうすぐだ…あと少しで…! 最後の一押しにと、らぁら達は世界中の人々に呼びかけました。トモダチの力を見せるために、皆で一斉にプリチケをパキろうと!
「プリパラは好きぷり?」
『うん!』
「じゃあ大丈夫ぷりーーーーーー!」
プリパラを体現する「始まりの台詞」とともに、一斉にプリチケをパキる。…そのほんの少しの間、世界が一つになったその瞬間、サイリウムタクトは再び輝き出し、天空のステージの落下はギリギリのところで止まり、檻は砕かれ、ふたりの女神はふたたびこの世に戻る事が出来ました。
今ここに、新たな「神話」が誕生したのです…!
トモダチの愛によって救われた2人の女神。
ジュリィの咎はリセットだれ、晴れて自由の身となりました。これでまた一緒に…と思いきや、ジュリィの身体は霊体のような存在に変化していました。ジュリィはこの身体ならやれる仕事があると、らぁらの元を離れる事になりました。お別れなのかと焦るらぁら。しかしジュリィはまた会えると言い、パラ宿の空に消えていきました。この空から、皆の事をずっと見ているよと言葉を残し…
ジャニスもまた、新たな女神として天空へ戻っていきました。良き弟子でもあるノンシュガーと、再び神アイドルグランプリでの再会を誓って…
ふたりの女神との別れ。らぁらはそれを静かに見届けるのでした…
1期のファルル復活、2期のパラ宿再生と、トモダチの力は、幾度もプリパラの危機を救ってきました。
そして今回もまた…しかし少し違っていたのは、それまでは、らぁら達の頑張りが観客=トモダチの心を突き動かしたのに対し、落雷による妨害で止まってしまうらぁら達の歌を、仲間達が率先して歌で食い繋いだ事。
ステージに立つ者のライブに、仲間たちもギャラリーから歌で支えていく。
このライブは、ステージに立つアイドルも、観客にいるアイドルも、ここでは全てが参加者の、「みんな」のライブであると。
それは、135話で見せた観客も一緒に盛り上げるライブから更に進化した、「み~んなトモダチ、み~んなアイドル」の最も究極たるライブだと感じました。
前回も歌った、3rdシーズンの決戦曲ともいえる「組曲フォーエバー☆フレンズ」は、実は4部構成である事がこの回で明かされます。トモダチの愛を4つの切り口で表現し、更にそのトモダチによるエールをも織り交ぜた、まさに2年9か月にわたるこれまでの軌跡の集大成ともいえる組曲でしたね。
消滅は免れたものの、結局らぁらの元を離れる事となったジュリィ。「母」として1年間付き合ったらぁらにとっては、それはひとつの「お別れ」です。手塩にかけた子が家元を巣立つとも言えるでしょうか。
しかし、当のらぁらはむしろ笑顔だったのを見るに、らぁらもまた一つ大人に近づいたのかなと。2人の女神を見送る背中がそれを感じられます。
出会い、育み、そして別れる…こうして人は成長していく。それを感じられた1年でした。年齢と学年は変わらないけどな!(