小田セン。

好きなものは、好きなままでいられるように。

アイドルタイムプリパラ27話「華園しゅうかでございます」感想

プリパリでゆいが出会った、妙にゼニ命で、そしてフレンチフライが大好きな名古屋弁をかますタカビー少女、華園しゅうか。

そんな彼女がどういう訳かアボカド学園にやってきたではありませんか。そしてゆいと同学年…この作品見た目と実年齢が合わないキャラ多過ぎィ!(テニプリの方も見ながら)

何を隠そう彼女は、プリパリで大好評のセレブブランド「リッチヴィーナス」のプロデューサー。この度パパラ宿にやってきたのは、そのブランドショップの出店する為だったのです。

ある意味コスモやあろまと同じ、デザイナー兼アイドルという訳ですが、その行動理念の奥底にあったのは、他とは全く違う代物だったのです…

 

・この世は金と知恵

とにかく1にカネ2にカネ3も4もカネのしゅうか様。リッチヴィーナス出店にあたって、みんなにステキなグッズが貰えるクーポンを渡したり、季節やトレンドに応じて商品のコンセプトを変えたりと、あの手この手で顧客の購買欲を高めて収益につなげます。

その一方で、寮の部屋に置く家具類は多くをレンタル品で済ますように、雑費にコストは掛けない倹約家の一面も…と思いきや、マスコットの卵を探すためにガァルルにお駄賃付きで探させたり(子供であるガァルルに頼むのがよくわかってらっしゃる…)と、大事な事には金を惜しまないメリハリっぷり。

更に「最短で事を成し遂げる」事にもこだわってる模様。カネでアイドルタイムが買えないと分かるや否や、即刻あの手この手で貯めてやろうと実行に移ります。そしてアイドルタイムを貯めるべく、さっきのクーポン券に一人一人メッセージを書き込んだりと、顧客へのアフターサービスにも抜かりがありません。

カネの使いどころを見極めており、しかも稼ぐためならあらゆる知恵を総動員する。それも最短で! …しゅうかの姿勢は、まさに「実業家」。3人目のセレブアイドルは、これまでとは違い、カネと知恵でのし上がった成金アイドルという訳なのです。

 

・夢は実現しなければ意味がない

そんなしゅうかの「夢」に対するスタンスは、これまでとは大きく違うものでした。

 

「どんな願いもすぐ実現できる私にとって、夢など必要ない。」

 

それは自身の持ち歌「Miss.プリオネア」にも色濃く表れています。目標の為に汗水流すのを是としつつも、それを人目には見せず、何よりも欲しいのは夢よりも時間、そして実感…

前情報で言われてた「夢よりも現実」。私はてっきり、夢など信用しない的ニュアンスだと思っていたのですが、その「現実」が意味するのは、「願いはとっとと実現させるべき」というものだったのです。言うなれば、夢は叶えてこそナンボ。それこそ、夢はもう夢じゃないを地の地で行く超実行型だったのです。

また、次のアイドルタイムグランプリでチーム参加の解禁が決まった際も、らぁらがチームのメリットを説明する手前、しゅうかは「1人で勝利できる力があるし何よりギャラを3人で分けなきゃならないのでチームは組まない」と豪語します。安易にチームを組まず、己の最適なやり方で勝利を掴むと…

こうして見ると、しゅうかの理念の奥底にあるのは、「結果が全て」にあるような気がします。勝利にしろ、願いを叶えるにしろ、その為ならどんな事も尽くす。言い換えれば、勝利できるのならその過程などどうでもいい…と感じ取れます。これまでゆい達が積み上げてきた物が何かを考えると…ね。

要は「勝てばよかろうなのだァァァァッ!」であり、「勝つか負けるか、それだけだ」であり、プリズム的に言えば「勝者より勇者?くだらねぇ!」なのです。

 

・勝者 敗者 それだけじゃないだろう 

 …折り返し早々、ガァララやパックとはまた別なベクトルで、とてつもない強敵が現れました。

形のないもの=夢を欲し、夢があるからこそ無尽蔵の力が出せるゆい。

何よりも実感=現実を欲し、目的を成し遂げる力があるから夢は不要なしゅうか。

2人はポテンシャルこそ同じでも、夢に対するスタンスは180度違います。

夢が先か、力が先か…夢を抱く事に意義があるのか、夢をモノにする事に意義があるのか…「友達」を主軸にしていた無印とは、大きく異なった「夢」に対する対立軸が生まれた瞬間でした。

ですがその…「夢を喰らう」という脅威がある手前、「無尽蔵に溢れる夢」と「夢を成し遂げる力」、この2つが手を組みひとつになれば、もの凄い最強無敵ハイパームテキになると思うんですが…2人が手を取りあう日はくるのか。

しかしまぁこんな濃厚な子が先代神アイドルの妹なんて、姉の顔が見たいわ…という訳なのかどうなのか次回、その先代神アイドルのひとりが、遂 に や っ て 来 ま す 。