小田セン。

好きなものは、好きなままでいられるように。

アイドルタイムプリパラ43話「燃えよにの」44話「みちるさまとお呼びなさい」45話「決戦!ゆいvsしゅうか」感想

 

ファララとガァララを隔てる理不尽なシステム。それを解放させるべく古代メガネを探しては道筋を探していたゆい達。

しゅうかとガァララに色々あった間に完成させていた2つ目のメガネに記されていたのは、時を越える朝・昼・夜のコーデの存在。そして「壁」を超えた時にそれは現れるというものでした。

ゆい、にの、みちる。それぞれの超えるべき壁は、自分の「本当の夢」と改めて向き合う物でした。そして、しゅうかもまた…

 

・免許皆伝

にのにとって超えるべき壁は当然シオン。という訳で早速決闘を申し込むにの。しかしいったい何で勝負を…と皆で色々考えた末、シオンは王冠を頭に着け、これを奪えたらにのの勝利というシンプルな勝負を持ちかけます。

そんなの余裕綽々と飛びかかるにのですが、そんなにのの行動パターンを完全に読み、ことごとくかわしていくシオンの読みの強さににのは四苦八苦。

そんな勝負の途中で、突然道端で困っていたお婆ちゃん見るや咄嗟に駆けつけ助けるにの。パターンから外れたその行動を見てシオンは、にのにそれがお前の強さだとアドバイスします。どういう意味かにのはさっぱり理解できないまま、勝負はそのままペアライブ中でも続くというどえらい状況に。

咄嗟に動く。つまり考えるよりも先に動く…それに気づいたにのは、遂にシオンの王冠を奪う事に成功しました。これにシオンは、「そうだ、それでいい!」とにのの実力を改めて認めるのでした。免許皆伝。

アスリートである故、理論派であるにの。しかし、真の夢を取り戻し、「ヒーロー」である事を自認しているいま、頭で考えるという事は時に足枷になってしまっていたのでしょう。

考えるよりも、感じろ。それこそがにのの何よりの強さなのです。

 

・妾はいつもそこにいる

にのの壁がシオンなら、まさか…と怯えるみちる。そのまさか。みちるの超えるべき壁は全ての元凶、あろまでした。

あろまに「みちる様」と言わせるのでもOK…なのですが、事態はそれどころではありませんでした。あろまとみかんが、普段からの素行の悪さから、とうとう追試で不合格なら退学と通告されたのです。しかも当のあろまは試験を受けずに退学に応じる気マンマン。

みちるは年上だからと、二人をなんとか合格させようと尽力します。みかんはすんなり勉強に応じてくれましたが、問題はやはりあろま。なかなか応じてくれません。みちるは思わずミーチルに助けを請いますが、返答はやはり抽象的。妾とそなたは一心同体だと…そうこうしている内に試験前日。頑なに勉強に応じないあろまに、みちるはとうとう…弾けました。

髪を下ろし、眼鏡を外しながらあろまに一喝するみちる。そのナリはまるで、ミーチルのよう。

ミーチルそのものだったみちるの夢。それは逆に言えば、プリパラ外のみちるだって、ミーチルになれるという事。今まさにみちるはミーチルは真に一心同体となった訳です。

意表を突かれたあろまは、渋々追試を受ける事にしました。そしてみちるの的確な指導の末、二人とも見事合格。みちるに一杯食わされたあろまは、「みちる様様だな…」と言い残すのでした。

 

・「勝者」はいま、「勇者」となる

ゆいの越えるべき壁。それはしゅうかであり、そしてしゅうかもまた、ゆいこそが超えるべき壁でした。二人でライブ対決をして、勝った者に昼のコーデは与えられる。そうメガネは告げたのです。

これで3度目の対決となる二人。しかし、今回は今までのそれとは大きく違うものがあります。かつてはただひたすら勝利に固執していたしゅうかが、今は、ガァララというかけがえのない友達の為に戦っているからです。

しゅうかを悲しませたくないからと夢を奪う事を止めたガァララ。しかしそれは、自分が再び永い眠りにつく事が約束されたようなものでした。しゅうかの尽力もむなしく、再び眠るガァララ。しかも今度おきるのは、100年、いや、1000年後かもしれない…それはしゅうかにとっては、「永遠の別れ」に等しいもの。人は千年も生きられないのだから。

もはや一刻の猶予も許されない。だからこそしゅうかは、未だに壁を超えられないゆいに代わって、自分が昼のコーデを手に入れると宣言したのです。

夢を持つ必要などないと思っていたのがいま、友達を救いたいという大きな夢を持っている。しゅうかは今こそ、「勝者」ではなく「勇者」となったのです。

 

・大いなる夢は、皆の夢の為に

しゅうかの強い夢に圧倒されるゆい。そんなゆいに突然兄から「ユメってばかりじゃ勝てない」と忠告されるのでした。

ゆいは尋常じゃない夢の量を持ちますが、それは結局は「自分の夢」であり、友達を想うしゅうかの強い夢に比べて一歩劣る物があります。それはゆいも重々承知でしたが…

そんな時に応援に駆け付けた、にの、みちる、チア部、さらに大勢。皆、ゆいにプリパラの良さを教えてもらい、そして、夢を奪われても新たな夢を与えてくれた人たちばかりです。ゆいのおかげで、パパラ宿はここまで大きくなった。ゆいの夢の力は、最大限に活かせばもっとすごい事ができる。

そうエールを貰ったそのとき、ゆいは一つの答えにたどり着きました。皆のひとつひとつの夢を集めて、ひとつのでっかい夢にすればいいと…!

誰ひとり悲しむことのない、誰もがユメ笑顔になれるプリパラ。それがゆいが見出した、でっかい夢。そしてそれは、しゅうかの夢だって含まれているのです。

らぁらの「み~んな友達、み~んなアイドル」に通ずるプリズム理念を、ゆいも見出した瞬間でもありました。

夢の大きさの勝負となった戦いは、ゆいが勝利し、昼のコーデはゆいの手に渡りました。ゆいとショウゴの声優さんのアイデアという、特殊なエスコート台詞はちょっと個人的にホロリときましたね…なんだかんだで、妹の成長を喜んでたんだなぁと。

 

朝のにの、夜のみちる、そして昼のゆい。伝説の時のコーデを纏う3賢者は、遂に過去へと飛び立ちました。全ての呪縛から解き放つために…!