小田セン。

好きなものは、好きなままでいられるように。

アイドルタイムプリパラ13話「レッツゴー!パラ宿」感想

 

 世界よ、これが「プリパラ」だ。

 

らぁらの進退がかかっていたアイドルタイムグランプリは無事に終わり、一段落ついたところでゆいとらぁらはパラ宿へ遊びに行くことに。

らぁらにとっては懐かしき故郷。そしてゆいにとっては、憧れの聖地であるパラ宿。

そんなパラ宿でゆいが見たものは、名だたるトップアイドルが集う夢のような世界、そして、夢であってほしかった衝撃の結末

(今回は色々と衝撃的過ぎた影響で大文字や太字も交えてお送りします)

 

・事の顛末

昨シーズン以来久しいガァルマゲドン。今日も今日とてパラ宿に悪魔を降臨させようとしますが…そこで天から現れたのは、悪魔…ではなく、メカ姉ぇ。久しぶりにパラ宿に全員集まるということでその模様を撮ろうとしていたとの事。

メカ姉ぇのカオスな力さえあれば好都合と睨んだあろまは3人がかりでメカ姉ぇに詰め寄りますが、その拍子で謎のスイッチがONに。ライブしてパワーを貯めないと爆発ちゅどーんするシステムが起動してしまいました。

爆発の威力は、脇にあったお試しスイッチですら山が吹っ飛ぶほどの爆発。これで1/10000の威力とかそれもう芸術じゃないただの爆弾魔(

さぁさぁ急がないとパラ宿の危機という訳で、ガァルマゲドンにウェスト姉弟、ノンシュガーと立て続けにライブをし、順調にライブパワーを貯めていきますが…

突然現れたあじみがお試しスイッチを押してしまいプリパラTVの建物の一部が爆発。さらにドロシーのいつもの失言で10秒以内に次のライブをしないと爆発と条件が悪化。

そしてあじみが歌うも「パニックラビリンス」ではメカ姉ぇのSAN値が低下し、カウントが切れる前に爆発。これによりドリームシアターが消滅。そしてハシビロコウ火の鳥になってファイナルエアリーした…いや、何を言ってるのか分からねーと思うが…(

そんなこんなで、ちゃん子、コスモ、トライアングル、そして帰ってきたシオンにそらみスマイルと、パラ宿の名だたるアイドルのライブの連続に、ゆいは逼迫した状況ながらも夢のようなひと時を楽しんでいました…しかし。

あと少しでゲージも満タンになるところで、プリパリからトリコロールが駆けつけ、これで何とかなる…と思いきや、ひびきが「天才の5秒と凡人の5秒とは違うんだよ」と余裕ぶっこいてるうちにタイムオーバーで爆発。ドレシがまたしても散り散りバラバラになり、パラ宿は見事に瓦礫の山と化すのでした…さようならパラ宿、ありがとうパラ宿。蛍の光の如くエンディングとして流れる純・アモーレ・愛がどことなく虚し「などと遊んでる場合かぁ!

過去2回、崩壊の危機から救ってきた聖地・パラ宿が、いとも簡単に崩壊してしまった事態を前に大ショックを受けるゆい。そう、コレは夢…きっと夢…いや夢であってくれ…

…ガバリと起きるゆい。ここは寮の自室の中。そうか、やっぱ夢だった…と思いきや、目の前にはアボカド学園の制服を着たあろまとみかんの姿が。

実はあの爆発騒ぎの後、パラ宿プリパラは再建まで一時閉鎖となり、騒動を引き起こしたガァルマゲドンはパラ宿追放処分を受け、ペナルティとしてらぁらの手伝いをする事になり、アボカド学園へ転校となった訳です。

…さっきの嘘エンディングクレジットの最後には「BASED ON TRUE STORY」の文字が。つまりはそういう事です(

全部夢じゃなかった事を知ったゆいは、改めてリアリティショックを受けるのでした…ゆいよ、これがパラ宿だ。

 

・「プリパラ」って3年前からこういうアニメなんです

お客様の中にカヅキ先輩はいらっしゃいませんかァァァァァァァァァァァァ!?

初見でこう思ってしまった私はキンプラに毒されてますね…(つっても通常上映2回しか見てないやん)しかしこのアニメはキンプラじゃないんです。プリパラなんです。むしろこれでこそプリパラなんです

前回の感想で、「短所やマイナスが時に長所やプラスになるのがプリパラの作風」とは言いましたが、よもやその次の回で、「アウトローというマイナス側面が逆に危機を救ってきたガァルマゲドンがそのマイナスで引き起こした最悪の結末」を描くとは…そして同じく、前回で「夢を追い続ければ、いつしか現実になる」を地の地でやってくれたゆいが、今回は「こんな現実、夢としか思えない」と打ちひしがれるのもまた…

こんな普通のアニメだったら大炎上待ったなしな展開がまかり通れるのは、ひとえにプリパラというアニメが、普段からぶっ飛んだ展開をしてきた事に他ありません。

メカ姉ぇは「いつも危険だと思う方に向かう心を大切にしている」と言っていましたが、これ、ほぼそのままスタッフが心がけていてもおかしくないくらい、プリパラというアニメは森脇監督以下、数多の脚本・演出によって、とてつもなくぶっ飛んだ展開に挑戦し続けてきました。というかどう考えればそんな展開にたどり着くのと我々も困惑するほどに。

それこそ、ほぼ1年前の無印102話は「シオぽよ」に代表される伝説のキャラ崩回でしたね。こっちもメカ姉ぇが係わってましたな…シーズン最初のヤマを越えた翌週は超絶カオス回をやる伝統でもあるんでしょうか(

そしてそれを積み重ねてきた先にあったのが、爆発後の皆のリアクションにありました。ゆいが大リアリティショックを受けてる一方で、他はというとどことなく淡々。めが兄ぃはのんきに「おやおや」とか言ってますし…

仮にも2期ラスボスであったひびきですら「73話特殊EDのパロディ」「僕が護る!(護れてません)」「革命には犠牲(パラ宿)が必要だ」とかつてのシリアス要素が完全にネタと化してるうえに「コーデチェンジの最中にちゅどんするとは何事だ!」とツッコミの方向もおかしいのを見るに、彼女もまたそっち側の人間と化しているのが良くわかります。

ゆいとゆい以外とで反応の違いは、メタな事言うと、普段からぶっ飛んだ展開に慣れている前には、パラ宿が爆発することぐらいあってもおかしくないという、改めてこのアニメの恐ろしさに気づくポイントでもありました…やはりギャグアニメですわ、プリパラ。

でもまぁギャグアニメも上には上がいますからねぇ。カ○トボーグだったら次回予告の時点で元に戻ってるでしょうから(

 

・楽園追放系アイドル

という訳で、次回からガァルマゲドンが本格参戦となりました。

逆に考えれば、ガァルマゲドンを出すためにパラ宿を爆破したという、改めてスタッフのトンデモさを思い知った回でもありました。

ただ、このやり口は前例がない訳でなく、

・ガス爆発で家が全壊し、その後再建までしばらくアパートで暮らすことになった「クレヨンしんちゃん

・部室棟が謎の競技による発火が原因で焼失し、次回で懲罰委員会にかけられる事態にまでなった「SKET DANCE

と、「ギャグ漫画的オチが次回以降も引きずる」という展開は他にもいくつかあったりします。そういや「SKET DANCE」のアニメはタツノコ制作でしたな…そのエピソードはやってないけど(

思えば、プリパラも7月をもってちょうど3周年。そんな節目の時に3年間苦楽を共にしたパラ宿を爆破したのは、心機一転を図るためなのでしょうか…いや、多分そこまで考えてないと思う(