小田セン。

好きなものは、好きなままでいられるように。

プリパラ138話「誕生!?神アイドル」感想

激戦を闘い抜き、神ドレスを解放し、遂に優勝を勝ち取ったそらみスマイル。

しかし、これで終わりではなかった。

この時点ではまだ神アイドルになる「権利」を得たに過ぎない。真に神アイドルになるには、ふたりの女神と勝負し、勝利しなければならないとジュリィの口から告げられる。

「私たち女神を、越えてごらんなさい!」

そう、これは、神アイドルになるための「最終試験」である――――

 

インターバルもなくすぐさま行われるファイナルマッチ。体力面でハンデを持つそふぃを抱えるそらみスマイルにとっては不利な条件です。

しかし、神アイドルとなった者はみな通った道。勿論セインツも…

ここで降りてもトップクラスの最高位になれる。それでもらぁら達はこの最終試験を受ける決意を固めます。

 

ジュリィとジャニス、ふたりの女神が先行で歌うのは勿論、アイドルを愛する女神の調べ、「Girls Fantasy」。これまで見てきたアイドル達を想いにふけるように歌う女神の歌は、ジャニスがコーラスに加わったことで、その歌声はより神々しい雄大なハーモニーとなり、消滅する女神を心配していたオーディエンスを一気に湧かせます。

 次はとうとうそらみの番。しかし、誰よりもアイドル達の事を知っている女神を相手に勝つことがどれだけ難しいか。そして体力が芳しくないそふぃ。さっきまで戦い合った仲間たちも心配して駆けつけます。ひびきもどこぞの総司令官の如く激昂する。

しかし、ジュリィを助けたいという強い思いで再び立ち上がるそふぃ、女神の歌で心が躍るみれぃ、そして、「歌に私たちのプリパラがある」と想いが溢れに溢れるらぁら。

今胸に湧きあがるこの想いを、今すぐにでも歌いたいそらみスマイルの姿がそこにはありました。しかし、この想いに応える曲が手持ちにはない…どうすれば…!

 

「新曲…」

 

ハム先輩の鶴の一声でふと気づきます。これは大会ではない。ならば禁じられていた新曲の使用も出来るのではと…! そうとなれば善は急げ。めが兄ぃに新曲をオーダーします。

そらみスマイルがこの最終試験で歌う新曲。それは、女神が歌ったアイドルへの愛に応える、アイドルの気持ち、嬉しかった事、悲しかった事、それら全てを詰め込んだトモダチ愛の曲。いわば「Girls Fantasy」に対するアンサーソングでした。

「I FRIEND YOU!!」というタイトルが付けられたその曲は、パキる事で繋がる絆。いつまでも消える事のない友情。そんな友達が大好き――――!

「Girls Fantasy」が「アイドルを愛する歌」ならば、「I FRIEND YOU!!」はさしずめ「友達を愛する歌」…なにか似ている?

それもその筈。何故ならどちらの曲も、贈る相手は「プリパラにいる皆」なのだから…! アイドルが好き。トモダチが好き。そしてそれこそが「み~んなトモダチ、み~んなアイドル」に込められた「想い」なのだと!

それに受け応えるかのように、再びステージに立つジュリィとジャニス。女神とアイドルの5人のハーモニー。まるでお互いにメッセージを送るかのように歌い続けます。そして…

メイキングドラマで再び現れた神クローゼット。ジュリィはそらみスマイルの3人をそこへと導きます。栄光の階段の先にあったのは、「Let'sGoプリパラ!」のメイキングドラマでお馴染の大志を抱く少女の像。そして、神アイドルの証、神ティアラ…!

そう、ジュリィは認めたのです。3人が神アイドルになる事を!

 

それは、最高のトモダチ。

それは、アイドルの究極なる姿。

我々のたどり着いた、大いなる栄光。

その名も、神アイドル、そらみスマイル!

(まんまジェネシックガオガイガーやんその言い方)

 

遂に誕生した神アイドル。しかしそれは同時に、女神に裁きが下される瞬間でもありました。粛々とジャニスに女神の座を渡し、雷鳴に包まれシステムに飲み込まれるジュリィ。ところが、ジャニスはシステムに飲み込まれるジュリィを阻止しようとします。姉ひとり護れなくて、アイドルを護れるのかと…!

しかし女神の力を以てしても抗う事はできず、ジャニスはサイリウムタクトをらぁらに託してジュリィもろとも雲の中へと消えていきました。その直後、突然落下し始める天空のステージ。

女神が消え、輝きを失ったタクト。それが意味するものは…

女神不在のプリパラに、最大級の危機が迫っていました。

 

 

…2年9か月の時を経て、遂に、あるべきゴールへとたどり着きました。

ラプラスの箱にたどり着いた瞬間とか、ジェネシックガオガイガーが誕生した瞬間とか、それと同じような「到達感」を感じた神アイドル誕生の瞬間でしたね…! メイキングドラマで3人が初期のコーデになっていましたが、この演出も長い時をかけた到達感を盛り立てます。

「神アイドル」とは何か?というのも改めて実感したこの回。この戦いは「勝負」ではなく「最終試験」ではないのかと前回から思うフシが自分にはありました。「頂点に立つ」事が神アイドルなら、もう前回トーナメントで優勝した時点で成立している筈で、そのうえで女神と戦うというのは、頂点に立ったアイドルが神アイドルに相応しいかどうかを見極めるため…としか考えられなかったからです。社長との最終面接と同じようなモンです(ぇ

そしてその試験でらぁら達が出した答えが、「女神のアイドル愛に応えるトモダチ愛」というのが涙を誘います。らぁらもジュリィも想う物は同じだったと。相思相愛…!

だからこそジュリィとジャニスもステージに立った訳です。「み~んなトモダチ、み~んなアイドル」、そしてそれは女神も「みんな」の中にいる。まさに理想的なポリコレ。

ライブ中の背景の違いも印象的でした、女神の方は、幼少期のらぁら達やアイドルに憧れる少女達という、太古から見てきた「アイドル」をフィーチャーし、そらみの方は、これまでに出会い、友情を育んできた「トモダチ」の軌跡が映し出されていました。

とはいえ、どちらにしても、それぞれの「集大成」ではあるんですよね。ほんと、ここまで色々ありました。まさに集大成神話。…やっぱガオガイガーが頭をよぎる(

 

前回も一枚絵という異例の予告でしたが、今回もカオスな嘘予告という次回予告。

それだけ1カット1カットが重大なモノであるのが想像できます。

プリパラ最大の危機、女神不在の中、らぁら達はどうするのか―――――

 

…やはりゴルディオンクラッシャーを承認するしか (ガオガイガーネタはもういいから!)