小田セン。

好きなものは、好きなままでいられるように。

新幹線変形ロボ シンカリオンZ 第13話「起てよZ合体!関ヶ原総力戦!!」第14話「斬黒!ダークシンカリオン!!」第15話「リーダーの資格!怒りのZグランクロス」感想 ~父を追う先に~

怒涛の展開が続く。

HC85とのZ合体。

父の背中を追い続けるアブト。

その先にあったのは、暗黒のシンカリオン

シンカリオンZ、波乱の第2部の始まり…!

 

・父を追い続けた先に

明治村でZコードを開放し、早速HC85ヒダとのZ合体試験を行うのだが、これまでと違い2両分のZ合体を行うことから電源ケーブルが焼き切れてしまい、合体後、全く動かなくなってしまった…
これをどうにかしなければ…と悩むアブトに、島整備長はアブトとシンを連れて東京都国分寺市にある鉄道総合技術研究所(通称:鉄道総研)へ案内する。JRグループのあらゆる鉄道技術の研究施設であるここは、新幹線の開発の始まりの地でもあり、そして、アブトの父トコナミも一時期、大容量の電流を流せる耐久性を持つ超電導ケーブルの開発を行っており、そのサンプルが残されていた。
思わぬ形で父の想いを知ったアブトは、父の想いを継ぐようにケーブルを譲り受け、HC85ヒダに取り付ける。
ソウギョクによるマオウノブナガの大軍勢を前に、Z合体に成功したN700Sヒダはヒダブラスターとハイブリッドナギナタ縦横無尽の無双劇を見せ、大軍勢を撃破した。
その時、それを見届けたアブトの前に、闇の新幹線が現れる。幾度も夢に現れ、父と深い関係があるのを知り、そして鉄道総研で見つけた父のケーブル…父を追い続け、父なくしてここまでたどり着けなかったアブトにとっては、願ってもないチャンス。シンに父に会ったら必ず戻ると通話越しに言い残し、アブトは父の元へ…闇の新幹線へ乗り込んでいく。それが、波乱の幕開けであっても…

…名古屋編3話目にしてようやくお出ましのN700Sヒダ。金鯱をあしらったN700Sの頭部デザインはこの形態の為にあったと言っても過言じゃないくらい「鎧武者」としてしっくりしたデザインであり、HC85系の前頭部を2両分使った甲斐もありますね。
そして、アブトがZ合体に四苦八苦するなか、前回に引き続き謎の暗躍をするソウギョク。なにやら計画を案じていたようですが、後々の事を考えるとおそらく…でしょうね。気になるのは、それがテオティに加担する為なのか、それともやはり己の為なのか…

 

・試練を乗り越えたかつての敵と、新たなる敵の試練

数日後、あれから戻ってこないアブトを心配するシン。そんな中、アユ姉に付き合わされる形でボイメン辻本がゲストに出ているラジオの公録に連れられる。そこで偶然居合わせた吾孫子から、鉄博に謎の巨人がいるという報せを受けて、ハナビ達と共に巨人探しに乗り出す。そして遂に見つけ出す…が、その正体は、かつてシンカリオンと激戦を繰り広げ、その後超進化研究所預かりでシンカリオンのサポートをしていたキトラルザス、ゲンブであった。現在は「SLおじさん」として鉄博のマスコットを務めており、シン達新世代の運転士の事も既に知っていたようだ。
折角だからと鉄博の案内をする傍ら、前世代の運転士の事についてもシン達に語っていく。彼らは戦う事よりも仲間や敵との「対話」を重視していたと。そして、戦う力は、対話の為の手段である事も…
一方その頃、テオティは3人目の幹部、アストレアと、協力者ソウギョクの提案で大宮支部の襲撃を画策する。それに合わせるかのように、闇の新幹線が大宮へ接近。出撃したシン達を前に、闇の新幹線はダークシンカリオンへと変形した。
その運転士は、父を追って闇の新幹線に乗り込んだアブト。「思うままに戦え」と謎の男の声がアブトに語り掛ける。相手がアブトとは知らぬままにシン達は立ち向かうが、ダークシンカリオンはそれを跳ねのけ、E5、E6、E7を軽々と翻弄していく。万事休す…その時、止めをさそうとした瞬間に巨大ゲンブが割り込んで庇い腕を負傷、そして謎の男も「十分だ」と戦闘を止め、ダークシンカリオンは撤退するのだった…

…3度目の辻本はラジオ番組のゲストとして登場。てか3度も出る辺りやっぱ辻本さんの声のデカさはアニメ向きなんでしょうねやっぱ。アユ姉の推しはMCのバカボン鬼塚だったようですが(
そして遂にゲンブ登場。絶対どっかで出てくるとは思いましたが、鉄博のマスコットというのは良い仕事手に入れたなぁと。リュウジもそうでしたが、前作のキャラというのは大抵現行世代にかつての事を教える役割になりますが、だいぶ早い時期からシンカリオン…というかハヤトと交流していたゲンブほど格好の存在はないと思います。ハヤトイズムを継いでるのも納得ですし。

 

・鉄道もシンカリオンもチームワークが大事

ダークシンカリオン戦から数日、シン達は訓練を重ねるが、アブトがなかなか帰って来ず、さらに強敵との出会いを前に、シンは焦っていた。
そんな中、以前破片を回収し分析していた黒い石碑…仮称:ブラックストーンは、破壊された直後、周囲の地下水や温泉が突然枯渇した事から、地球の環境に何かしら影響している物であると三島ヒビキは推測する。更にゲンブも、盛岡、横川、長野、犬山、大宰府これまで確認および存在されるとするブラックストーンの立地は、いずれも旧街道が隣接していることから、その辺も関係してるのではと推測する。
そこでゲンブはシン達を連れて旧街道のすべての起点、東京・日本橋を案内する。そこから銀座線旧新橋駅、中央線旧万世橋駅…と、鉄道や交通にまつわる遺産を案内するのが、単に自分が行きたいだけじゃないのかとハナビはツッコむ。が、シンは、むしろこうして鉄道の事を知るようにして、もっと強くならないといけないと思うように。
そこでゲンブは、また別の鉄道遺産を案内する。そこは旧万世橋駅…とはいっても、地下鉄の方の万世橋駅跡だ。2年間だけ、末広町と神田の間にあったのは何故か?とシン達に問うゲンブ。万世橋駅があった所は神田川の手前…そこから、万世橋駅は、神田川を越えるトンネルの建設が完成するまでの仮の終着駅だったという正解を導き出した。見事正解を導き出したシンに、ゲンブはもう一つ答えを出す。大きな目標ほど、その前の準備や結束があってこそ成し遂げられると。そしてそれはシンカリオンも同じであると。強敵を前に、一人で空回りしてただけだった事に気づいたシンは、改めてチームで戦う事の大切さを学ぶのだった。
そしてダークシンカリオンと再戦。が、ダークシンカリオンの動きにデジャブを感じ、シンは気づく。ダークシンカリオンに乗ってるのはアブトだと。どうしてダークシンカリオンに乗っているんだとアブトに聞くが、「シンカリオンは…潰す!」と冷徹に言い残し、話は平行線のまま。それでもシンは、ゲンブから教わった「対話の為の戦い」の信念を思い出し、Zグランクロスを放つ。しかしアブトはそのまままたしても撤退していくのであった…

…前作ではハヤトの受け売りであった、「鉄道で例える大切な事」をゲンブが受け継ぐとは。強敵を倒すためには闇雲に突っ込むのではなく、仲間と協力して、一つ一つステップを踏む事が大事。それを万世橋駅に例えて伝えたかったのがゲンブの狙いだったんですね。ただ鉄道遺産が好きなだけじゃないのだ。ちなみにこの回でダークシンカリオンを停めていた京成の旧博物館動物園駅もまた鉄道遺産の一つ。
そのダークシンカリオンの運転士となったアブト。14話の時点では何者かに操られたのかと思ってましたが、今回の描写で、アブトは自らダークシンカリオンの運転士としてシンカリオンを倒す意思を示していたことが明かされます。翌週に公式から配信されていた総集編の最後にあった、今後のチラ見せから察するに、アブトが自ら敵になる理由は、やはり父の存在があるのでしょうか…?
これもまたソウギョクの思惑通りなのか、そしてこの戦略に納得がいかないワダツミは何をするのか…果たして。

 

・今回の鉄道ポイント[回復運転のため休止]

…えー、ここんとこ色々アレで感想を書く気力がなかったばっかりに、3話分も遅延(書き溜め)が発生してしまったことから、いつもやってた鉄道解説は今回休止とします。ぶっちゃけいつもこっちの方が執筆に時間かかっちゃってましたしね…ここんとこ鉄道要素モリモリだったんですがね…
ただ公式もワンポイントで解説したりしててもうこっちの出る幕はなさそうな気も(
これが同日配信だったらTwitterでつらつらと解説できたんだけどなぁ…