小田セン。

好きなものは、好きなままでいられるように。

新幹線変形ロボ シンカリオンZ 第19話「輝け!オオサカカンジョウシンゴウトウ」第20話「覚醒せよ!ヤマノテエキスカリバー!!」感想 ~Z合体のカギ~

唯一のヒントだった「アブトの夢」なしで探さねばならないZコード。

そして、何故か合体適合値まで適合率が上がらないシンのE5。

アブトの不在が続くいま、Z合体において重大なピンチに瀕していた。

そして、そのアブトもまた、遂に「真相」にたどり着く…

・煌めき、閃く。

島整備長の命で京都支部に派遣された細川の手により、ザイライナー323オオサカカンジョウは完成した。
しかし、肝心のZコードは、それまでアブトの夢を手掛かりに探してきており、アブトが不在の今、京都にあるという推測以外、全く手掛かりが掴めない状況だった。そこでシン達は、京都タワーからサーチしたZコードを片っ端から調べる作戦に出る。京都鉄博をはじめ、京都のあらゆる場所を調べ上げるが、すべて不発。
途方に暮れる中、この後ギンガがライブの予定があるという事で、気晴らしも兼ねてギンガのライブに招待される一行。煌めきの溢れるライブに心打たれたシン達に、ギンガもアイドルの頂点に立ち、もっともっと遠くまで届く煌めこうと改めて夢を語る。「近くにいては目も開けられない光でね☆」と…
ギンガのその言葉に、シンはふと閃く。翌日、シンが向かったのは、京都タワーのほぼ真下。そこにこそ323のZコードは隠されてあった。近くからは見えず、遠くからは見える…という、まさに「灯台下暗し」な場所であった。
そこに現れる敵。すぐに倒せた…と思いきや、コアと思しき存在が現れ、更にワダツミが送り込んだガラクタがくっ付いて再生するタイプの巨大怪物体に、シンはZ合体で対抗しようとするが、またしても合体適合数値に届かず。焦るシンだが、100%の状態でザイライナーの力を出してほしいという細川の助言に、ここは仲間に任せる事に。
E6ネックスとE7アズサが外装を破壊し、そして初合体の500オオサカカンジョウが隙を突いて必殺のオオサカカンジョウシンゴウトウを決め、煌めく連携で敵を撃退したのだった。

…アブト不在でどうZコードを探し出すのかは気がかりでしたが、今回は煌めきと閃きのコンボで見事突破口を開きましたね。
そして今回のギンガは、ドルオタ吾孫子さんの血も騒ぐ本業のライブ!蒼井翔太だもん、まぁ歌あるよねーと。実は2番もあるらしいですが音源化の機会あるんですかね…無印だって未音源化のやついくつかあるのに…(
「煌めくトワイライトが、明星のアーチを翔けるよ!」と、掛け声にちょいちょい鉄道ネタ(特に夜行列車)が挟まってたのはお気づきでしたでしょうかな?

・Z合体が出来なかった真の理由

大宮支部で懇親会をする事にしたシン達。ところが、スマットの体調に異変が。どうやらスマットの自覚なしに、アブトに関するデータを不自然に圧縮してしまおうとしてるらしい。体調がおかしかったのも、圧縮されたデータの負荷が原因だと。そこでシンはスマットを連れて、横川のアブトの実家へ向かう。
アブトの部屋で記憶を思い起こそうとするも、エラーが起きてしまうスマット。そんな中、スマットから見たシンの顔の写真がゾロゾロと出て、恥ずかしいから消してとシンはスマットを追いかける…その時、スマットの脳裏に何かをデジャブを感じ、もっとそれをやって欲しいとシンに頼み、それを繰り返していくうちにアブトの記憶…もといデータを引き出せるようになり、全快した。スマット曰く、アブトに対する複雑な感情が「ストレス」を引き起こしたのが原因で、そしてアブトとの経験をシンで追体験する事で最適化されたのが全快した理由だったそうな。
そうした一方で、大宮支部ではまたしてもワダツミが強襲。「緑のシンカリオンに的を絞れ」というカンナギの助言をうけ、今度こそシンカリオン討伐にかかる。ハナビにタイジュが迎えうち、そこにナガラにギンガにヤマカサと続々と援軍が駆けつける中、シンとスマットもE5で駆け付け、ワダツミとE5の一騎打ちが始まった。
だが、全てがふっきれた今のシンとスマットの「アブトを取り戻す」という強い意志はもう誰にも止められない!
遂にZ合体を果たすどころか、適合率もそれまでの最高値をたたき出し、赤熱化したヤマノテエキスカリバーを以てワダツミを完全撃破した。
完全に敗れ去り、赤く結晶化したワダツミを前に、カンナギはダークシンカリオンの覚醒を急がせる。そしてヴァルトムは一人、ほくそ笑むのであった…

…意外ッ!それはスマット!
シンの意思はより強くなってるのに、何故かZ合体が出来ないくらい適合率が伸び悩んでいた理由、それはスマットのメンタルが原因でした。AIにも心が宿る…というのは一種のSFですが、AIのストレス=負荷というよくある点から一歩進んだのはまた新しい解釈だなぁと。しかし謎が解けた以上もう怖いものなしですね。
シンカリオンZは適合率の高さには「強い意志」が係わっている節が劇中で度々ありましたが、よりそれが際立った回でもありました。

・たどり着いた真相

一方のアブトは、カンナギとアストレアを乗せた闇の新幹線に密かに同乗し、とある小惑星へ。そこでアブトが見たのは、ザガンと呼ばれるテオティの技術者。だがアブトは確信した。彼こそ、自身の父親である碓氷トコナミだと…!
カンナギ達の居ぬ間にアブトは遂にトコナミと再会する。そしてダークシンカリオンの運転士になってでも、ずっと会いたかった想いを父にぶつけた。
闇に呑まれず、強い気持ちでここまで追いかけて来たアブトを見て安堵したトコナミは、アブトに真実を打ち明ける。これまでアブトの夢に映ってきたビジョン、シンカリオンZやザイライナー、スマットの設計図、そして各地に隠したZコード、それらは全て、自身が撒いた種であった事だと。そして、自身がテオティの民であり、ダークシンカリオンも開発していた事も。アブトが父からのビジョンを受け取ることができ、ダークシンカリオンを動かせたのは、アブトにテオティの血が流れているからであった。
実の父がテオティである事に驚くアブトに、トコナミは更に忠告する。ダークシンカリオンのデビルモードは発動させるなと。デビルモードを発動させたら最後、ダークシンカリオンは殺戮マシンと化し、アブトも心が奪われ闇から戻れなくなってしまう…
それを知ったアブトは、絶対にそうはさせないと父に約束し、ダークシンカリオンを奪い返す意思を見せる…がしかし、アストレアに察知され、何かの術にかけられてトコナミはそれ以上喋れなくなってしまう。
状況は一変、軟禁状態にされたアブトの前で、アストレアは仮面を外し…それを見たアブトは戦慄するのであった。

…遂に大きな真相が明かされましたね。アブトはテオティとのハーフだったと…や、シラユキももしや…という可能性はありますが。トコナミの狙いは、アブト介して人類側に力を付ける事…というと、無印のイザに通ずる要素ですが、元はテオティ側であるというのが違う点ですかね。ただ真意はいまだに判っていませんが…
しかしこれでまたテオティの内情はより複雑になりました。ただ戦士としての使命を全うしたワダツミ、下剋上を狙うヴァルトム、禁忌を咎めながらも地上を支配したいカンナギ、シンカリオンを誑かしたいだけのソウギョク、そして、実の息子が運転士なばかりに、ダークシンカリオンの運用に複雑な思いを見せるザガン…あとアストレア。やはり彼女の正体は…
そしてデビルモード発動となるのが「トレランティア」なる要素。怒りや憎しみなど、「負の感情」に近いものらしいのですが…どことなく、シンカリオンZの適合率に近しいものを感じるところ。元が同じな故なのか、それとも…?

そんなところで次回は帰ってきたエヴァンゲリオン。つい最近さよならしたばっかなのに…!(